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タンパク質と糖が加熱されるとできる物質AGE。
AGEが血管に蓄積すると心筋梗塞や脳梗塞、骨に蓄積すると骨粗しょう症、目の水晶体に蓄積すると白内障、脳に蓄積するとアルツハイマー、皮膚に蓄積するとしわ・たるみの一因となります。
人が老化をくいとめる(アンチエイジング)には、このAGEを体の中に溜めないようにするのが、その主な対策でした。
もし、AGEを意図的に体の外に排出させる方法が見つかったら、これまで老人病といわれてきた病気にならずに済むかもしれません。
そんな方法を研究しているのが、久留米大学医学部教授の山岸 昌一先生です。
AGE研究を始めて20年以上、先生は一つの仮説をたてました。
「白血球は、AGEを異物とみなさず除去しないけれど、アプタマーと結びついたAEGは異物としてみなして除去するではないか」
- その仮説を実証する実験を始めました。その方法は
AGEと結合するアプタマーを探す
AGEが付いた樹脂フィルターにアプタマーを入れ込んで結合させる
樹脂フィルターに付いたアプタマーを培養して増やす
アプタマーを再び樹脂フィルターに入れ込んで結合させる
これを繰り返すこと2年、1つのアプタマーにたどり着きました。
このアプタマーをマウスの腎臓で実験したところ、期待した効果が確認できました。
- そして、次の段階のAGE除去に向けての臨床実験に入りました。
この臨床実験は、
人工透析器のアプタマー入りフィルターを追加して、血液中のAGEを除去する技術を2年以内に実現
AGEを減らす新薬の開発を5年以内に実現
を目標にしています。
後10年もしたら、今まで夢のようだった老化を抑える薬が現実のものになるかもしれません。